2019年3月10日日曜日

Panasonic Let's note CF-SZ6のWindows 10 BitLocker暗号化済みSSD(M.2 SATA)を換装してみる

早いもので、もう3月も半分が過ぎました。。。
そんな折に、某氏からLet's noteのSSD容量を増やしたいとの依頼が来てしまいました。
256GB→1TBにする作業はなんとか成功させましたが、そのPCがちょっと特殊だったので、備忘録的に手順を書いておきます。

背景と目的

セキュリティの都合上、SSDがBitLockerにて暗号化されているPCがある。
SSD容量が小さく、思うように使えない。

→BitLocker済みWin10PCを、現状の設定を維持しながら、PCのSSD容量を増加させる。
⇒SSDクローン

下調べ

ソフトやバックアップ方法

BitLockerにて暗号化されたHDD/SSDをクローンするには、

  • 暗号化を解除してクローンした後、再度暗号化する。
  • 暗号化した状態を、そっくりそのままコピーする(セクタバイセクタ方式)
の2つの方法があります(他にもあるかも)。
今回は、諸般の事情で、2番目の方法を取ることにしました。


インターネット上で探してみると、下記のような成功事例らしきものがあり、各バックアップツールの会社ページにも、クローンができる旨が書いてありました。

ハードディスクからSSDへの載せ替えを検討しています。bitLockerを有効にしたままハードディスクの内容をSSDにコピーしても正常に起動するのでしょうか?

Can Ghost capture an image of a drive that uses BitLocker Drive Encryption or other software based disk or volume encryption?

2018 [Tips] How to Clone Encryped Hard Drive to SSD/HDD - EaseUS


そのなかでも、今回は回復キーが必要とならなさそうなセクタバイセクタ方式でのクローンを実施することにしました。
ツールは、以前から使用しているEaseUSのTodo Backupを使用し、ディスク全体をクローンするので、ブータブルディスクを用意するようにしました。

★2019/4/17追記:ソフトご紹介
今回のツールは、下記からどうぞ。
https://jp.easeus.com/backup-software/free.html
※特にリベートなどはもらってないです・・・。
 ここまでできてるんだから、むしろ感謝しきりですね。。。

○まとめ
回復キーが必要とならない、セクタバイセクタ方式でクローンを実施する。
EaseUSのTodo Backupにて、ブータブルディスクを利用してクローンを実施する。
→USBメモリをブータブルディスクにします。

PC仕様など

Panasonic CF-SZ6は、軽量化のためかM.2スロットのSSDを採用しているようです。しかし、SATAらしい・・・(なぜサタにしたし)。
HDDモデルには、SATA-IF(=ケーブル・コネクタ)がついているようですが、SSDモデルにはないようですので、今回は割高ですがM.2 SATA品の手配をしました。Crucialの1TB品にしました。



以下のようなものでもOKだと思います。





準備物と準備

  • USBメモリ (ブータブルディスクの代わり)
  • ①USB-M.2変換器  または②USB-SATA変換器 + M.2 - SATA変換器(変換基板)
  • M.2 SSD (SATA方式のもの)
※今回は手持ちの機器の都合上、②にしました。


USBメモリにブータブルディスクを作るときの注意点としては、下記2点です。
  • クローン元にてブータブルディスクのISOファイルを作ること(WinPEにドライバが組み込まれず、起動しませんでした)
  • GPT方式でブータブルディスクを作ること(MBR方式ではUEFIから認識されず、うまく起動できませんでした)
参考:EaseUS Todo Backupでブータブルディスクの作り方


機器類はこちらから。




換装の実施

接続

下記のように接続します。
[SZ6]
+-USBメモリ
+-USB-SATA変換--SATA/M.2変換-M.2 SSD





クローン実施手順

  1. 各機器接続完了後、電源を投入してF2を連打、UEFIに入ります。
  2. セキュリティ→セキュアブート→無効とします。
  3. ※この写真は有効になってますが、バックアップ前は無効にしておきます。

  4. 一度、設定を保存して再起動します。その後、F2を連打して再度UEFIに入ります。(設定の保存だけだと、ちゃんと保存されていないようです)
  5. デバイスを指定して起動で、USBメモリを指定します(USBメモリのフォーマットがGPTじゃないと表示されないので注意)

  6. ツールが立ち上がるので、クローンを実施します(左下のボタンをクリック)。
  7. クローン元のディスク(Hard disk 0)を指定します。 
  8.  





  9. クローン先のディスク(Hard disk 1)を選択し、右に出てくるEditをクリックして、パーティションを調整します。
  10. パーティションは、下記のように、クローン元ディスクの末尾にあった2つのパーティションを末端なるようマウスクリックし、+マークが出る状態で端までドラッグして、移動させました。








  11. 実施します。だいたい4時間ぐらいかかった気がします。(SSD(SATA)256GBのセクタバイセクタ方式クローン)

終了後、右上の×をクリックしてツールを終了します。再起動するので、一旦電源を切ります。
今回使用したツールでは、変換基板とUSB-SATA変換器の相性のせいか、3回位途中で下写真のようなエラーが発生しました。
SATAの電源を変えたり、なるべくSSDや変換器が冷えるようにすることで、なんとかバックアップが成功しました。

換装

先人たちの偉大なる功績を参照しつつ、封印シールを剥がさないように頑張ってやってみました。おおまかな手順は下記の通り。


CF-SZ5 SSD換装作業

  1. ネジ18本を外す。はずしたネジは、養生テープ上においておくのがオススメ。
  2. 封印シールや樹脂テープ(黒色)に気をつけながら、蓋を持ち上げるような要領で開ける。
  3. M.2 SSDを固定しているネジを外す。外すときにネジがSSDから外れると、SSDが飛び上がってくるので注意。
  4. 交換。表裏の逆刺しはできないようになっているので、刺さる方向に指すこと。
  5. 逆手順で、もとに戻す。


最終設定

換装後、F2を連打してUEFIに入り、セキュアブートを有効に戻しておきます。
その後、Windowsが起動するはずです。

Windowsが起動した後、ディスクの管理(diskmgmt.msc)にて、ボリュームの拡張を行うことで、容量を確保します。

また、なぜか高速スタートアップが無効になっているようなので、高速スタートアップを有効にします。しかし、手順がややこしかったです。


  1. 高速スタートアップの設定画面を呼び出す。
  2. なぜか高速スタートアップができないにも関わらず有効になっているので、一度無効にして適用(OK)を押す。
  3. 再起動して、再度高速スタートアップの設定画面を呼び出す。
  4. 高速スタートアップを有効にする。


こうすることで、当初実現していた高速な起動が再現されました。


なかなか面倒な作業でしたが(正直高価なものの分解作業で緊張した・・・)、容量がふえて某氏は満足しているようです。

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