ことの始まり
ひょんなことから、公式ではメモリ増設不可と言われるDynabook R63/DN (2019年ごろのモデル)について、メモリ増設を依頼されたので、そのときの対応を書いておきます。
結果的にメモリ増設はできました。
メモリ増設の理由と結果
このノートPCで、Word/Excel/Powerpoint/Outlookの作業をしていると、フリーズ数十秒してしまうようです。タスクマネージャーを見るとメモリ使用率が95%程度だったり、ディスクアクセスランプがつきっぱなしの状態になっているとのことでした。
この状態から、仮想メモリへのスワップが 頻繁に起こっているのではないかと想定してメモリ増設を決意したそうです。
※増設の結果、多少は改善されたようですが、今度はCPU負荷・通信速度でのフリーズ(10秒以内)が発生しているとのことでした・・・。世知辛い。。。
メモリ増設可否の確認
Dynabook R63/DNでメモリ増設について調べると、公式HPでは増設不可で営業担当にお問い合わせくださいとのことでした(下図はカタログからの抜粋)。
ただネットで調べると、同型の機種で交換をしている事例が見つかりました。
dynabook R63のメモリを16GBに増設してみた - orzmakoto’s blog
(dynabook R63 memory 16gb) メインで使ってるノートPCのdynabook R63(2014年夏モデル)はメモリ8GBで最近頻繁に、メモリ不足の警告が出ていて、この手のノートPCはメモリ増設できないしと諦め状態だったがなんとメモリスロットが1つ空いていて増設可能なことが判明dynabook R63の主なスペック CPU ンテル® Core™ i7-4510U 2.00GHz メモリ 8GB SSD 256GB 重量 約1.2kg バッテリ駆動時間 約12時間 メーカサイトにはばっちり増設不可って書かれてるのを信用していまったぜ いざ分解 まずは裏のネジを外します
これを読むと、カタログにはメモリスロットが2つないとできないようなメモリ構成も書かれていて、スロットはありそう・・・。
よって、今回はこれに従って、チャレンジしてみました。
★もし実施される際は自己責任での対応をお願いします!!!メーカー保証などもなくなります!!!
対応するメモリの確認とお買い上げ
ノートPCカタログやマニュアルなどから、対応するメモリ規格を確認します。
今回はDDR4 SO-DIMM ですので、お間違いなく。
※昔、DDR3メモリを買って中古デスクトップPCにつもうとしたらDDR4でした。。。
まずはひっくり返して底板を外す
※PCはシャットダウンしておきます。
写真のようにひっくり返して底板が見える状態にし、赤○箇所のネジ 13本 を外します。ドライバはプラスドライバー #0を使いました。
外したネジは、粘着面を上にして固定した幅広マスキングテープに貼っておくと便利です。ピンセットがあると便利かもしれないです。
メモリの交換作業
底板を外すと、空メモリスロットがあるので、ここに購入したメモリを増設します。
dynabook R63/DN非常に作業しやすい作りになっています。作業する前に、金属などを触って静電気対策を忘れずに。静電気防止手袋などをしてもいいかもしれないです。
増設するとこんな感じです。
増設後は、逆手順で底板を取り付けるだけです。
増設後のメモリ認識確認
F8かF2か、何かのキーを連打し、UEFI(昔のBIOS)画面を表示して、メモリが認識されていることを確認しました。
その他ベンチマークなど
SSD
分解ついでにSSDの型番も確認(安心のCrucial製)。残念ながらNVMeではなくSATAです。 薄く作るためにはやっぱりM.2スロット形状なんでしょうか・・・。でも斜め実装は素敵。
このPC(SSD)はWindows 10 BitLockerによる暗号化がかかっているとのことですが、クローン作業をすればSSD交換作業もできるはず。下記記事が参考になると思います(機種が違いますが)。
Panasonic Let's note CF-SZ6のWindows 10 BitLocker暗号化済みSSD(M.2 SATA)を換装してみる
早いもので、もう3月も半分が過ぎました。。。 そんな折に、某氏からLet's noteのSSD容量を増やしたいとの依頼が来てしまいました。 256GB→1TBにする作業はなんとか成功させましたが、そのPCがちょっと特殊だったので、備忘録的に手順を書いておきます。 背景と...
冷却ファン
CPU/GPUを冷却するファンもエアダスターなどで吹いて、掃除しておきました。そんなに汚れてなかったです。必要があれば、グリス交換をしてもいいのかもしれないです。
拡張端子?
マザーボードを眺めると、拡張端子(コネクタ)用と思われるコネクタのランドがありました。
調べてみると、ポート拡張ユニットなるものが売られていました。これを接続するとLANやUSB3.0/2.0、DVI/VGA端子などが増設できるようです。
※当然ですが、Dynabook R63/DNは端子がないので増設不可です。
まとめ
Dynabook R63/DNのメモリ増設を実施しました。底板を外すとメモリスロットがあり、適合するメモリを挿すだけで増設できました。
肝心のパフォーマンスは、フリーズ頻度が減ってそこそこ満足、という結果でした。